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    • 2023.11.12 Sunday
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    レ・ミゼラブル 4/17・19マチネ グランテール達

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      アンジョルラスを見る上でグランテールは一番のキーパーソンだと思うんですよね。アンジョルラスが死ぬ直前に気持ちを組み交わすのはグランテールだから、ってこともあって、グランテールによりアンジョルラスの演技も変わるし、見る側の解釈もまた変わってくる。

      土屋グランテール(17日)

      バマタボアで出てきた時、「なんか南米のかおりがする!」というのが第一印象。
      顔のパーツが大きく、目立つ顔の土屋グランテール。
      このグランテールはとにかく始終笑顔。それも満面の笑みなのよ。
      そのことにときたま違和感を覚えた場面もあったり、ややオーバーアクション気味なことと、ガブローシュとの絡みがちょっと希薄なことなどうーーんと思う部分もあったんだけれど、興味深いこともありました。
      ロンドン観劇記で書いた様に、日本のグランテールは(特に伊藤グランは)革命に疑問を投げかける人物というイメージなんだけれど、土屋グランはロンドン版の様にみんなの恐れを表現する人物。
      だからなのか斜に構えていることは少なく、「ABCカフェ」でred&Blackを歌うアンジョルラスをなんの屈託もない眼差しと笑顔で見つめている。
      2009年の松村グランの様に「実はアンジョルラスが大好き」ではなく「とにかく大好き」って感じ。

      でもいざバリケードではエポニーヌの死を目撃し、彼は恐れ、後ずさる。
      言葉の上だけだった「死」というものを目の当たりにし、怖れに体が反応してしまう。
      その気持ちのままに「過ぎた日に乾杯」では怖れを口に出してしまう。

      土屋グランが新しいのはアンジョとグランが死ぬ前のひと時。
      「死のう♪」と歌ったアンジョルラスがバリケードに駆け上がる前、土屋グランテールがアンジョルラスに向ける笑顔に驚いた。ここで、しかもあんなに満面の笑顔を浮かべるグランテールを私初めてみた。あまりにもくったくのない笑顔。恐れも何もかもふっきれて、仲間、そしてアンジョルラスと死ぬ覚悟の笑顔だったのかもしれない。
      それに誘われるように、上原アンジョも満面の笑顔で答え、バリケードの外に消えていった。
      こんなに笑顔で死に行く二人を見たのは初めてで、いつも切ない戦いの終わりが、この時は切ない中にどこかしら満足感に似たような気持ちが交じって迫ってきました。


      石飛グランテール(19日)

      初日に比べ、アンジョルラスとどういう関係作りをしたいのか、というところはよくなってきたと思うけれど、個人的には可もなく不可もなく。
      決して悪いというわけではないし、土屋グランに比べてガブローシュとの仲良し感も出ていていいんだけど。。。なんというか目新しさや個性はあまり感じられませんでした。
      別に奇をてらったことをして欲しいわけでは決してなく、スタンダードな(何がグランテールのスタンダードなのかは何とも言えないところだが)役作りで全然問題ないんです。
      土屋グランに比べ落ち着いた演技は私の中のグランテール像にも近いし、アンジョルラスが死に向かいバリケードを駆け上がる時、上原グランとの接触もある。そこから自分も共に死のうという気持ちの動きに切なさもある。
      こう書くと何も悪いところはないんですよね。
      むしろ私の求めるグランテール像には石飛グランの方が近いんだけれど、、、だからこそ伊藤グランの存在感を思い出して、もう一息みたいな感じがしてしまうのかもな。
      まだ公演は6月まであるので、次の公演を楽しみに。

      レ・ミゼラブル 4/17・19マチネ 上原アンジョルラス

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        アンジョルラスと一緒にグランテールについても書いてたんだけど、
        これまた長くなっちゃって・・・分割しました。

        17日、19日共に上原アンジョルラスでした。
        というか、今年は手持ちのチケットが全部上原君なの(SP以外)。

        初日の2階席からでは見た目は東山アンジョに似てるかな〜なんて思ったけど近くで見ると顔はちょっとゴリラ調でした(笑)
        でも好きです。私の知ってるアンジョルラス史上一番の長髪も似合ってます。

        上原アンジョのいいところは色々とありますが、一番印象深いのは、バリケードでの「彼を帰して」のシーン。
        私はアンジョルラスを見てることが多いんだけれど、上原アンジョはバリケードの上で座りこんでいるの。ここで座ってるアンジョルラスって初めて見たかも。
        革命家として市民とともに戦おうと決起したアンジョルラス。リーダーとして仲間を率いてバリケードを築く。そこにあるのは理想と希望だったのに。

        エポニーヌの死を受け、市民は来ず、という中で、グランテールに問いかけられる。
        「(本当に)死を恐れないか?世界は忘れないか?死など無駄じゃないのか?偽りじゃないか?」と。
        問うグランテールを厳しい顔で見つめ、バリケードを駆け上がる背中が少し頼りない。19日の公演ではアクシデントで足を踏み外してしまったんだけど、それもまたアンジョルラスの動揺にすら感じられた。バリケードの上で座り込み頭を垂れる。そしてグランテールが投げかけたその疑問を心の中で反芻しはじめる。
        自分の中に恐れや疑問が存在することにすら困惑しているのかもしれないし、リーダーとしてこのまま仲間を死なせていいのか、という思いを巡らせたのかもしれない。

        途中、うなだれていた頭を上げ、バリケードの向こう側を見つめる上原アンジョの先には何が見えていたのか。
        その時には自分たちが孤立無援で、この戦いの先には死しかないんだと悟ったのだと思う。そしてそれに対する覚悟も決めたはずだ。
        だからこそ、自分と共に自由の為に子供あるものや女たちを死なせたくはない、という思いにつながっったんじゃないだろうか。
         
        17日、グランテールに向けた最後の笑顔。
        この戦いが忘れ去られたとしても、そこには仲間と自由を求めて戦ったというまぎれもない真実が存在しているだで満足だというような、自分の中の弱さも疑問も全て認めて消化したような笑顔だった。
        その顔を思い出すと、今でも切ない。


        レ・ミゼラブル 4/17・19 マチネ マリウス達

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          野島マリウス(17日)

          2007年からプルベールを演じていた野島くん。
          でも2011年にマリウスとしてお目見えした時、顔はみたことあるな〜くらいの認識でした。ごめんね。
          さて、野島マリウスはというと・・・ダメダメ君でした(笑)
          いや、歌がとかじゃなくてキャラがね。
          素直というかおバカというか・・・。
          コゼットに出会ってポーっとなってアンジョにたしなめられてシュン、励まされてやる気!みたいな単純な子。表情豊かではないんだけれど、とにかく虚を突かれた表情があまりにも毒っけがなくて、逆にこちらがはっとさせられてしまうほど。
          でも意外とエポニーヌには冷たくて、それもこれもコゼットに猪突猛進だから。
          純粋といえば純粋なんだよね。
          2幕、バリケードについてきちゃったエポニーヌに声をかけるシーン。
          「行け、危険だ打たれる」のところ、エポニーヌは「心配してくれた!?」って浮かれてるけど、野島マリウスに関してはエポニーヌを全然心配してなそうに見えるんですが・・・たまたま?
          こんなに単純なマリウスって居そうで居なかったタイプかも。


          山崎マリウス(19日)

          初日の感想でも書いたけど、山崎マリウスすごく良くなってるよね。
          甘い歌声と優しい内面を持ち合わせているけれど、闘志のあるマリウス。

          例えば「ABCカフェ」でも恋の喜びにただ浮かれてしまっているだけではなく、アンジョルラス(や仲間)に自分の気持ちを納得させたい、というような激しさがある。
          コゼットを愛していても、仲間とともに戦おうと決めるマリウス。でもそれは流されて決めたわけではなく、確固たるマリウスの意志だと思える。

          「カフェ・ソング」では一人生き残ってしまった苦悩、悲しみが彼の表情からもひしひしと伝わってくる。
          虚ろな瞳は、今は亡き友の影と姿を求めて彷徨い、自分が生き残ってしまったことへの疑問を問い続けるマリウスに胸うたれました。

          可もなく不可もなくを脱したことで、逆に好みが分かれるってこともあるかもしれないけれど、山崎マリウスの中のマリウス像が首尾一貫としてきたなって思います。



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