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- 2023.11.12 Sunday
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久々に工くん出演作品の感想。
2003年にNHKでドラマ化された宮部みゆき原作の『R.P.G』
**** あらすじ ********************************
高校生の所田一美(後藤真希)の父・良介(伊武雅刀)が、刺殺死体で発見。
パソコンのデータから良介がインターネット上に疑似家族を作り、「お父さん」と呼ばれていたらしいことがわかる。実の家庭を顧みず、なぜ彼は家族ごっこに興じていたのだろうか。捜査は難航し、刑事の石津ちか子(風吹ジュン)と武上悦郎(伊東四朗)は一美を立ち合わせて、ある計画を実行する。マジックミラー越しに一美が見たのは、父の「家族たち」。
やがて、事件は意外な展開から思いもよらぬ結末を迎えることとなる…。
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原作を読んでいたので、原作ありきでドラマを見ると、結末含む内容と一部キャスティングに
「うーん」と思うところもありますが、ドラマとして出来は悪くない。
ドラマは言うなれば、ネットが社会に蔓延し始めた時代のデジタルとアナログの歪で起きた事件をアナログに解釈した家族愛のお話。
原作に比べ、わかりやすく、受け入れやすい内容になっていて、まとまりのあるドラマに仕上がってはいるんだけど、よくも悪くもNHKってことなのかな。
原作では人間の「優しさや可能性」など良い部分だけでなく、「残酷さ、狡猾さ、業」などの闇の部分がないまぜに描かれていますが、ドラマ版は基本的に良い部分にスポットを当てて作られています。
結局、殺人が起きたりしても、ハートフル(?)な形で物語が終了していくということが原作との大きな違いで、原作と大筋の内容や犯人、どんでん返しやタイトルの「R.P.G」の真の意味が違うわけではないけれど、ドラマはよくある刑事ものになってしまっているのが少々残念。
原作を読んだ時に感じるなんだか嫌な気持ちがドラマでは大分薄いです。
この物語の中心になっている被害者の所田良介とその娘、所田一美のキャラクターを変えたことでわざと嫌な感じを薄くしたんだと思いますが、それはある種この物語の肝でもあるのでね。それにやっぱり個人的には父・良介のキャラクター変更に納得のいかなさを感じてしまいます。
(それにドラマの感じじゃあすぐに救急車呼んだら良介は助かったんでは・・・って気がしますけど・・・)
あと味の悪くないサスペンスヒューマンドラマを観たい方にはいいかと。
私なら内容は原作通りのまま、満島ひかり主演とかで作りたいわ。
父親ももっとイケメン風の人当たりのいい中年だけど支配欲求の強いナルシストみたいな、そんな感じの俳優で!
感想というより原作との比較になってしまいましたが・・・
肝心の工くんはといいますと、ゴマキ演じる主人公一美の恋人・石黒達也役を演じてます。
ドラマ終盤に10分位の出演なので、たいした見どころはありませんが、初々しい!
「過去に万引きを2度程している」という設定の役なんですが、完全に更生したということなのか、
チャラさとか一切ない優しい若者の役で、可愛いったら。
DVDなどにはなっていないので、CSでの再放送が狙い目です。
青山コゼット
今回、まだたった2公演しか観てなくて、しかも1回目はプレビューということもあり、特にコゼットに関してはよくわからない、というのが本音。
前回若井コゼットに対してちょっと辛辣なことを書いたけど、やっぱりあれは新演出と衣装のせい。
それも演出側の意向なのか、3人のコゼットにどうという程の違いをあまり感じられず、可もなく不可もなくで、自発的なキャラクターになっているにもかかわらず、旧演出よりコゼットの影が薄く感じられるのは私だけ?
山崎マリウス
安定感の男。以上。(←オイ)
森マダム・テナルディエ
安定感の女。以上。(←オイオイ)
KENTAROテナルディエ
うわ!すごい良いじゃないですか〜と登場から嬉しい驚き。
ジャベールからのテナルディエってどういうことーーーと思っていたKENTAROテナ。
これが思いの外ハマリ役。歌声は折り紙つきの上、コミカルが似合う!
駒田テナと同様、コミカルとシリアスのバランスもよく、声色でその変化を見せられるのも魅力。
上原アンジョルラス
何よりも今回のレ・ミゼで私を虜にしているのは彼です。
プレビュー公演の初日も上原アンジョだけは演出云々とか全く関係なく素晴らしく、
15日公演では以前の長髪で束ねてるスタイルに戻ってより素敵。
たぶんもう上原アンジョルラスに惚れてるんだと思います。
歌声、立ち姿、眼差し、全部いい。
ABCカフェからの民衆の歌。
「ラマルクの死、この死を無駄にしてはならない、さあ立ちあがろう♪」のところで私も学生たちにまじってアンジョルラスに説得され魅せられてしまう、そんなパワーが上原アンジョにはある。
カリスマ性、力強さ、優しさ、若さなどアンジョルラスという人物の持つ特性をシンプルかつ魅力的に体現している上原アンジョ。
アンジョルラスとグランテールのどこか特別な関係をみるのがすごく好きな私だけれど、上原アンジョに関しては(特に新演出では)そこまでその繋がりを主張しないで他のアンジョルラスよりどこかしら孤独の影があるのも、物足りなさは一切なく、より魅力的であると思える。
リーダーってきっと孤独なんだよね。
2007年の夏、岡アンジョに魅せられ、岸アンジョに惚れこんでいましたが、2013年は上原アンジョに恋してます。
丹宗グランテール
彼の佇まいが私は結構好き。
今までのアンジョルラス大好き!って感じはあまりないけれど、酒ばっかりのんでおちゃらけていても心根の優しさを感じさせる丹宗グラン。ガブローシュととっても仲良し。
エポニーヌの死に涙するガブローシュを抱きしめるんだけど、その時自分の心の中にも恐怖や疑問がわいてくる。思わずそれを口にしてしまい、うなだれるグランテール。
加藤ガブローシュはそのグランテールに近づいてまるで慰めるかのように抱きつくんだよね。
これは演出??すごくいいシーンでした。
それがあるから、その後のガブローシュの死にグランテールが人一倍悲しむ姿がよりせつなく生きてくる。
さて、今回、「彼を帰して」のラストフレーズや「エプローグ」の「私は父じゃない」の復活などすごく違和感を感じていたところが修正されていてよかったよ。
そんなこんなでやっぱりレ・ミゼが好きだなぁと思えました。
実はもう手持ちのチケットがないんだけど、追加しようか検討中です。
プレビュー以来の観劇。
レ・ミゼのロングラン公演中にこんなに帝劇に居ないなんてことはないので自分でもびっくり。
今回はいつも通り、キャストの感想メインで!
6月15日(土)マチネはV列下手サイドにて鑑賞。
旧演出版の時もレ・ミゼは下手側から観るのが好きだったんだけど、
今回下手のサイドから観て、演出変更に伴いいろいろ位置が変わっていても
「A席ならセンターより下手サイドがいい」と言いたい。なんとなく。
新演出版ではセットが組まれている分、舞台と客席に距離感があって、かつライティングの影響で舞台上が明るいので、なんとなく離れてセンターから見ると舞台が浮き出てくる感じで客席との一体感が薄く感じられてしまうんだけど、サイドからだと死角ができたり、ライティングの影が出来たりしているのでその浮き出てくる感じがあまりなく舞台をみれる気がします。
それもあってか、プレビューから変更もあったり進化したりしていたせいか、15日の公演はとてもいい公演だったと思う。
もちろん演出的には相変わらず無いな〜というところも多かったけれど、良いところも結構みつけられたし、なにより役者の力とレ・ミゼラブルというミュージカルのもつ力を再確認出来た回でもありました。
さて、前置きは長くなりましたが、ざっくりキャスト別感想を。
福井バルジャン
いい意味で「バルジャンは普通の人間だ」と思えるような福井バルジャン。
聖人君子でもなければ悪人でもない。頭がすごく良いわけでも悪いわけでもない。
弱い人間でも強い人間でもない。すごく普通。
もちろん根本は善人で優しい人だと思うけれど、もし私たちが同じ立場に置かれたらと感情移入しやすいところが福井バルジャンにはある。
であるからこそ、そんな普通の男が失った人生を自分の力で取り戻していく、その力強さにふつふつ感動させられる。
昔、橋本バルジャンに人間の弱さを見て、その弱さが逆にバルジャンの根底にある力強さをより引き立たせているなと思ったんだけれど、福井バルジャンの普通ぽっさにもそれに似たものがある。
なんだか応援したくなる。
ファンティーヌの死のシーン。キムバルジャンはロンドン版のように割とあっさり病院を去ろうとするけど、福井バルジャンは違う。今井さんを筆頭にその優しさが好きなので、ここも福井さんの方が好み。バリケードのシーンでも、マリウスだけじゃなくて生存者を必死に探す姿にも人となりがにじみ出ていました。
新演出では「エピローグ」に司教も登場していて、初日は驚いたのと、これって意味あるのかね?と思ったりもしましたが、福井バルジャンのおじぎする様をみて、なんとなく腑に落ちました。
その瞬間にバルジャンは本当の意味での赦しと安らぎを得たのだな、と。
吉原ジャベール
思った以上に清廉なジャベール。バルジャンの時はちょっと太めだななどと思っていたけれど、ジャベールの衣装がとっても良く似合う。
2011年に感じた演技の淡泊さは微塵もなく、今年は吉原バルジャンを観れていないのでなんとも言えないけれど、むしろジャベールの方がいいんじゃないかってくらいにハマってました。
それに、福井さんと吉原さんって背格好とか雰囲気とかが似ていて、しかもお互い二役だし、二人をみていると人間どういう道を歩むかなんて本当にちょっとした差なんだろうな、と思わされたり。選ぶ道が違えばバルジャンはジャベールに、ジャベールはバルジャンになり得ただろうというような感覚になりました。
「スターズ」の歌声も素晴らしい。彼の歌声はすごく艶っぽくて、それがまたジャベールの持つストイックな艶かしさみたいなのを引き立たせ、とてもいい。吉原さんはフレーズをあまり切らずに歌いあげるので、通常息継ぎするようなところでしていなかったり、それもなんか新鮮。
でも「自殺」のシーン。
まだ吉原ジャベールが自殺まですることになる意味が明確には見いだせずにいて・・・
ただ陥落したバリケードでバルジャンを探す吉原ジャベールは切ないくらい必死で、プリュメ街に走ってくる時にはもう冷静さはなく、なにか自分の中の「箍」が外れてしまったんだろうな、というのはみてとれました。
新演出ではプリュメ街のそのシーンでジャベールに「マリウスを病院に連れていかせてくれ」と頼むバルジャンをほとんど間がなく行かせてしまうので、そこはちょっと物足りない。
「そこで葛藤しないこと」に何か意味があるのか演出家にぜひ聞いてみたい。
吉原バルジャン×福井ジャベールを断然観たくなっちゃったけど、東京でその組み合わせは後2回しかなくて、日にち的に無理なので・・・残念。
和音ファンティーヌ
個人的にはすごくよかった。
ファンティーヌが今までより強いキャラクターになった新演出で、ファンテの強さだけじゃない部分も垣間見れたし、母性と女性性が絶妙な融合をみせる和音ファンテ。
低音も美しく、ドスの聞いた台詞もとてもいい。
動きに無駄がなく、ファンティーヌという役柄に馴染んでいる。
演出が変わってもどちらのファンティーヌ像もしっくりくるって、さすが。にしても、最初のお客が工場長ってのは切なすぎるよな。
昆エポニーヌ
こう言ってはなんですが、はっきり言って期待外れでした。
歌声は玲奈ちゃんに似ていて、全体的にもしかりなんですが、玲奈ちゃんの劣化版という感じ。
激しくて、強くて、それが迫ってくる。
新演出では劇中の「あいつまだガキなのに怖いもの知らず」という歌詞がはまるようなキャラクターになっているエポニーヌにおいては、昆エポの表現が間違っているというわけではないと頭では思えるんだけど。。。。ただなんか好きじゃない。
エポニーヌが可愛いと思えなかったのは初めて。
あんなにマリウスの為にいろいろしてるのに、それがむしろ強引で独りよがりな感じさえしてしまう。
そんなことないはずなのにね。V列からだと表情が見えないせいかな。
昆エポは背が小さいので、マリウスの腕をつかむ時ぶら下がり気味に引っ張ってる感じがして、それがより強引な印象だったりもする。
ただ、なんだかとってもテナルディエ夫妻の子供だなって感じがしました(笑)
今までエポニーヌって大抵「あの夫妻からなんでこんないじらしい子が生まれ育ったのかね」と思っていましたが、昆エポは間違いなくあの夫妻の子。
そう考えると誰より合ってるのかも!?